【PS4】龍が如く6 命の詩。

Posted in ゲームレビュー by - 12月 28, 2016
【PS4】龍が如く6 命の詩。


●公式サイト

本作は、元極道の桐生一馬と現役極道の方々を巡る熱い漢のドラマを描いた人気アクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』シリーズの最新作です。
「桐生の物語に一区切りつける!」と銘打たれた作品で、おなじみの神室町に加えて田舎町の尾道仁涯町が舞台。
ストーリーは『龍が如く5』に続く話で、刑期を終えて出所した桐生の所に、遥の失踪と息子とされる赤ん坊「ハルト」が現れます。
さらに、神室町では絶賛勢力争いが行われており、ハルトの父親の手がかりを探して訪れた尾道では、尾道の極道である陽銘連合会と尾道の秘密に巻き込まれていきます。
バトルパートからお店に入るアドベンチャーパートへの移行がシームレスになるなど、システム関連も新しくなっているのが特徴です。



さくっとレビュー!

クリア時間は27時間とボリュームがやや少なく、サブ要素よりもメインストーリーに重きを置いた作品でした。
「親子」というテーマを軸に桐生一馬の生き方を描ききったのはよかったのですが、描写不足でプレイヤーの気持ちが置いていかれる感じがしました。
特に、遥とハルト関連のエピソードは端折られており、なかなか感情移入はしづらいとおもいます。
バトルは新システムに準拠しているので、プレイ感覚は異なりますがシームレスに行えるのは快適でした。
サブストーリーやプレイスポットは少なくなりましたが、ひとつひとつはボリュームアップしています。



くわしくレビュー!

「親子」というテーマを全面に押し出したストーリーは、描写不足で消化不良

クリア時間は27時間、達成目録はアドベンチャーを中心に半分ぐらいクリアしました。
後述していますが、サブストーリーやプレイスポットの数が減ったため、シリーズのなかではボリュームが少ないほうかなとおもいます。
一方、全体的にムービーシーンが多いのは気になりました。
映像はとてもキレイなのですが、会話の内容が重複していることがあり、もう少しさくさく進めたらよかったのかなとおもいます。

それでは、問題のストーリーですが、本作では「親子」というテーマを強く押し出した作品となっています。
ここで定義される親子は、血縁関係だけでなく「極道のなかでの親と子」という関係性も含まれています。
本作では、桐生の子となる立場のキャラクターが複数存在しています。
澤村遥、広瀬一家の南雲や宇佐美たち、そして堂島大吾です。

桐生自身に関わるストーリーについては、彼の不器用な生き方を貫いた結果の結末だったのでよかったと感じました。
伝説の極道、桐生一馬という偶像ではなく、「親」としての自分を向き合いもがいた答えだったのかなと。
彼の最終作なので、できれば過去にメインキャラクターだった真島や冴島をもっと活躍させて欲しい気持ちもありました。
ただ、彼らは桐生と同等の目線でやり取りができる「親」同士の関係になり、テーマにそぐわないためあまり活躍の機会はなかったのだと納得しました。
とはいえ、桐生にとって大切な「子」である「堂島大吾」に関してはもっとしっかり描く必要があったとおもいます。
(特に本作だけプレイしたユーザーにとっては、なぜ桐生が大吾をそこまで大切にするのか理解できない結末でした。)

そして、シリーズユーザーにとっては最も「子」という意識が高かった「澤村遥」については誰よりも丁寧に描写をすべきだったと感じます。
事前の情報から、プレイヤーの関心事のひとつは彼女の息子「ハルト」の父親についてでした。
しかし、本編ではハルトの出生に関する状況や決断などの大事な部分の情報があまり説明されず、その結果、現在の遥を取り囲む状況とプレイヤーの気持ちがどうしても乖離してしまいました。
おそらく、多くのプレイヤーは「親」として「遥には幸せになってほしい」と願っていたはずです。
そうした状況にプレイヤーの心理を持っていった以上、彼女がどのように父親を選び、ハルトを生むことを決めたのかをしっかりと伝えるべきでした。
しかし、残念なことにそうした情報はあまり語られないため、どうしても不満が残ってしまうシナリオでした。


アルティメットヒートモードを中心に構成された、新しいバトルシステム!

バトルについては、敵の攻撃に怯まず連打でなぎ倒すブーストモード「アルティメットヒートモード」が中心のシステムとなっていました。
そのため、いくつかのプレイ感覚が過去シリーズとは異なります。

本作のバトルは、アドベンチャーパートからシームレスにバトルに移行するので、とても快適に進行します。
基本的に集団対ひとりでの戦いであることは変わらないのですが、ザコ戦では敵が賢くなり、こまめにガードをするなど手ごわくなりました。
ゆえに、ひとりずつスウェイしながら倒すのではなく、アルティメットヒートモードを使ってなぎ倒したり、まとめて投げや武器を使っての戦いが主流となります。
ただし、武器が装備できなくなってしまったので、序盤でも敵が青龍刀や拳銃をばんばん持って登場するのには違和感あり。
ヒートアクションの種類も減ってしまったため、バトルのテンポはよくなりましたが豪快さは減ったとおもいます。
一方、仲間はかなり強くなっていて、終盤で仲間といっしょに戦う乱戦はわりと楽に戦えました。
個人的には、ラストバトルで最高にボコボコにしてやりたい相手が出てくるので、連打で心置きなく殴り倒せるのはとても気持ちよかったです。

あとは、敵を海に落としてそのまま倒せるのは良いのですが、桐生も海に落ちるとゲームオーバーになってしまうのは気になりました。
通常のバトルではあまり落ちませんでしたが、終盤のとあるエリアでは、ジャンプで海を飛び越える際に落ちてやり直しになってしまい、どうにも解せない感じがします。


シームレスによる快適さやフルボイスのサブストーリーは充実しつつも、数は減った……

舞台については、尾道のロケーションがとてもよく、独自の発展を遂げたレトロな空気感や、高低差があるので高所から街全体を見渡して景色を楽しめるのもよかったですね。
お店の内外をシームレスに移動できることも、とても便利でした。
特に本作では食事に関するシステムが大幅に強化されており、経験値が入ったり組み合わせによる効果などもあるため、手軽にお店に入れるようになったことでより生かせていたとおもいます。
一方、神室町は亜細亜街が新しいエリアにリニューアルしたものの、過去作品ではあった西公園付近やチャンピオン街がなくなってしまったのはとても残念でした。
また、屋上から屋上に飛び移ったり、狭い路地を抜けられるようになりましたが、プレイ中のイベントなどにあまり生かされている感じはありません。

寄り道要素であるサブストーリーやプレイスポットは、新規で追加されたものはあるものの定番だった闘技場やボウリングなどがカットされています。
個人的には、クレーンゲームが好きだったので、そこにあるのにプレイできないのは残念でした。
また、目玉要素であった「クランクリエイター」は、過去シリーズになかったリアルタイムシミュレーションゲームになっており、それ自体はおもしろいです。
ただ、敵対する組織であるJUSTISについて、本編では大物極道組織が登場するなかで「1000人の構成員がいる若者集団」といわれても、イマイチ迫力に欠ける感じなのは気になりました。
サブストーリーは、やや数は減ったもののフルボイスになりひとつひとつが充実した内容に。
ただ、SNSを利用した突発発生型のイベント「トラブルミッション」は、基本的に事件発生エリアで戦うだけだったのであまりメリハリ要素にはなっていませんでした。


まとめ!

テーマ性を強く押し出してはいたのですが、ユーザーが気になっていた部分についての描写不足により物足りなさが残ってしまった本作。
システムでも変更が多く、これまでのシリーズが持っていた魅力が減ってしまっていたのもネガティブな印象を強めてしまったのかなとおもいます。
個性豊かな新キャラクターたち、シームレスにバトルからアドベンチャーに移行できるシステムなど満足できる点も多かっただけに、シナリオの消化不良感がもったいない作品でした。

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ゲーム歴は2X年のゲーム好きです。 ジャンルはRPG・アドベンチャー・乙女ゲーが好きですが、とりあえず気になったものは全部やる!! 読みやすくて前向きなレビューになるように心がけています! 連絡先▷info@tsumige.net