レビュー

【Vita】俺の屍を越えてゆけ2

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●公式サイト

本作は、2年程度で死んでしまう短命の呪いと、人との間に子どもを作れない種絶の呪いをかけられた一族が、呪いを解くために世代を越えて戦うRPGです。
迷宮を探索して敵を倒して強くなり、同時に奉納点を稼いで神さまと交神して子どもを作り、また迷宮に──という、育成シミュレーションのような要素を持った作品になります。
新規要素として、グラフィックの3D化や新キャラクター・職業の追加、システムの改良・追加などがなされています。

呪われた一族をめぐる物語から、呪いをめぐる物語へ

早速ですが、前作ユーザーの私が持った本作の最大の不満は、「一族の存在が軽視されていると感じてしまうこと」です。

最大の原因は、メインキャラクターの夜鳥子ちゃん
彼女自体に問題があるというよりは、彼女の使い方に問題がありました。
討伐隊に入れないと物語を進められず、加えてこの討伐隊は4人しか入れられないので、貴重な家族の1枠を彼女に取られる形になってしまうのです。
(プレイヤーからはじまる血の系譜ではない彼女が家系図に乗るという点も、こうした不満点から派生する気になるポイントかなーと。)

加えて、短命の彼女は復活させながら強くしていくのですが、その際「奉納点」が必要になります。
これは、一族が神さまと交神する際に使用するポイントで、迷宮ではこれを稼いで少しでも奉納点の高い神さまと交神するのが目的になります。
そのため、プレイヤーは夜鳥子ちゃん転生のために使うポイントはできるだけ抑えたいのですが、残念なことに転生を繰り返すとどんどん必要な奉納点が増えていってしまい、新しい家族を生むために神さまと交神する方に回すことができないのです。
結果、彼女をめぐるサイクルが中心となってしまい、一族が軽視されていると感じてしまうと。

彼女以外にも原因はあり、例えばプレイヤーによって国や配置された迷宮が異なり、遠征を行わないとすべての迷宮を探索することはできません。
これ自体はいいとおもうのですが、遠征先のプレイヤーの領地では「結魂」を行え、奉納点を使用せずにお金で子どもを残すことができます。
自分たち以外にも呪われた一族があっちこっちにいるかとおもうと、特別感がないというか……。。
一族が中心となっていた前作と比べると、気になる点かなとおもいます。

一方で、前作はあまりなかったストーリーが、夜鳥子ちゃんや神さまたちのセリフやムービーなどで大幅に保管されており、1つの物語を見ている感じはありました。
ただ、本シリーズにおいて大事だったのは、与えられるストーリーではなく自分で描くストーリーであったのかなぁと。
前作でいうと、大目標であった「朱点童子の討伐」だけあれば、プレイヤーは良きように家族と神さまとの物語を描き、終着点において自分の辿った過去を振り返りながら「こんな歴史もあったな」と回想しながら越えてきた屍に思いを馳せる──それが物語になっていたみたいな感じです。
なので、どうしてもそういう体験をしてしまったプレイヤーからすると、今作では一族の存在が軽くなっているとおもってしまうのかとおもいました。

で、ここからはまったく異なる不満点ですが、私が一番困ったのは、交神する神さまが頻繁に地上に降りて行ってしまうこと!w
一度地上に降りてしまうと、また迷宮もぐって神さま探ししないといけないので、面倒で面倒でww
お散歩気分で地上に降りるなら、自力で帰って来いや。

神さまといえば、前作から数名削除されてしまった神さまがいたのはとても残念でした。。
いつも最初に選んでいた「黒曜斉影彦さま」とか、みんな大好き「天目炎耳さま」とか、絶対一番モテそうな気がしていた「八葉院蓮美さま」とか……。。
影彦さまを筆頭に、なかなかに思い入れのある方々ばかりだったので、できる限り残して欲しかったです。

と、大勢影響がある問題点はあるものの、進化している点もたくさんありました!
まず、グラフィックが3Dになった点については、たしかにイケメン美女は減りましたが、両親から見た目の特徴が遺伝するので愛着は湧きます!
耳や角、唇の形やメイクや装飾品……などなど。
両親に似ている子が生まれると、「あぁ、自分の子どもなんだなぁ」という気がしていいですよねー☆

また、バトルの派手な演出……特に、後述の百鬼祭や赤い炎のときのお祭わっしょい感はすごく高揚します!
ゲームスピードに「どっさりモード」が増え、赤い炎の時間が遅くなり、お金や経験値はいっぱい貰えるというモードが追加になり、より効率よく遊べるようにもなったのもいいですね。
個人的には、さくさくバトルを終えてさくさく移動できて快適でした。

また、新イベント「百鬼祭」はよかったです!
これは、各迷宮に年に一度発生するイベントで、迷宮内の神輿から参加でき、ザコ→ボスと戦って終了。
で、何が楽しいかって、鬼もわっしょい!山車もわっしょい!バトルの背景グラフィックもわっしょい!の大盛り上がりっぷり。
お祭り独特の狂乱めいた雰囲気が出ていて、テンション上がる上がる!
さらに、ボスを倒すと祭具を取り戻せ、街でもお祭りが開催されるので、やりがいがあります!
(ただ……2つ目の祭具奪還からは、夜鳥子ちゃんが必須になっちゃうんですけどね。)

というわけで、バトルを中心とした演出は楽しかったのですが、一族の物語を作っている感は薄くなってしまった本作。
呪いをめぐる物語を一族視点で体験する──といった感じでプレイすれば、そこそこ楽しめるかなーとおもいました。
んー、バトルや育成はすごく楽しいだけに……ちょっともったいなかった感は否めない。

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たこ
積みゲーマーです! ジャンルはRPG・アドベンチャー・乙女ゲーが好きですが、とりあえず気になったものは全部やる!! 読みやすくて前向きなレビューになるように心がけています! 連絡先▷info@tsumige.net