『ツールズアップ!』ってどんなゲーム?
・最大4人で協力してお部屋のリフォームをする、マルチプレイアクションゲーム
・お互いの作業を邪魔し合う、役割分担と足の引っ張り合い楽しい!
・操作はシンプルだけど、作業工程がリアルでやりごたえあり!
・アートが可愛く、お部屋のバリエーションも豊富!
ゲームレビュー
記事の目次
本作は、リフォームをテーマにした、最大4人のローカルマルチプレイが可能な協力アクションゲームです。
プレイヤーはリフォーム屋さんになり、一般的な家・洋館・高層ビルの最上階まで、さまざまなお部屋の改造を行います。
お互いの作業を邪魔し合うエキサイティングなプレイ感と、可愛らしいグラフィックが特徴の作品です。
ドタバタ協力マルチプレイアクションゲームにとって、大切な3つのこと
私は、ドタバタしたプレイ感の協力マルチプレイアクションゲームがとても好きです。
最近では、定番のはちゃめちゃクッキングゲーム『オーバークック』や、遊びやすいタワーディフェンス型ローグライト『Ship of Fools』などの記事をあげました。
このジャンルの魅力は、大きく3つあります。
協力なのでひとりの失敗をみんなで補える、連携プレイが楽しめること。
それなのに、ゲーム側の妨害によって上手くできないことがあり、焦って失敗してハラハラさせられる緊張感があること。
こうした問題を解決するため、役割を分担するなど試行錯誤して立ち向かう一体感が楽しいこと。
その際、重要だと考えているのは、ゲーム側の妨害に理不尽さがなく、協力プレイによって突破できる程度のハードルが設定されているという点です。
ゲーム側の妨害とは、舞台となるステージのギミックや時間制限など、プレイヤーがコントロールできないゲームシステムに関する部分です。
これが難しすぎるとクリアできないことでイライラしますし、簡単すぎるとあっさり終わってしまって歯ごたえがありませんよね。
ちょうど良いバランスになっていることで、ほどほどの失敗を繰り返しながら協力するという、ドタバタ感が楽しいアクションゲームになるとおもっています。
(あと、操作が簡単だったり、ゲームのルールが理解しやすいことで、幅広いプレイヤーと一緒に楽しめるのも大切ですね!)
リフォーム作業の工程がリアルなので、プレイヤーのミスを助ける連携が重要!
今回紹介する『ツールズアップ!』は、お部屋のリフォームをテーマにした作品です。
プレイヤーたちは完成予定の設計図を元に、お部屋を改造していきます。
具体的な作業としては、壁にペンキを塗ったり、タイルを張り替えたり、必要な家具を移動させたり。
そうして、時間内に無事にリフォームを終え、作業に使った道具や発生したゴミをお片付けすればクリアという流れです。
本作は、作業工程が少し複雑なのでプレイヤーの操作ミスが起こりやすい分、ゲーム側の妨害要素を少なくしてバランスを取っているのが特徴でした。
まず、アクションとしてはシンプルですが、リフォームの工程にはリアリティがあります。
例えば、壁紙を張り替える際には元の壁紙を剥がし、接着剤を塗り、乾く前に新しい壁紙を張る必要があります。
タイルの場合は、バケツにセメントを入れて塗り、乾くまでの間はそのタイルの上に乗れないなど。
ときには壁を壊して、新しくレンガを組み立てるところから作業が発生することもあります。
このようにリフォーム作業がリアルになっていることで、例えば使う接着剤を間違えたり、ペンキをこぼしてしまったりといったプレイヤーのミスが発生しやすくなっています。
そのため、片っ端から設計図どおりに作るのではなく、作業をする順番を考えたり、ミスによって生まれたゴミを掃除したりといった助け合いが重要な作品でした。
失敗してもポジティブな気持ちで連携できるため、一緒に遊ぶハードルが低いのも良かったです。
効率の良いポジション取りを意識して、スムーズに作業を進めよう!
プレイヤーのうっかりミスが発生しやすい一方、ゲーム側の妨害要素はあまりないところも遊びやすかった点です。
本作でリフォームの舞台となるお部屋には、溶岩があって部屋の移動が難しかったり、庭にあるプールに資材が流れていたり、暗くて視界が悪かったりと多彩なシチュエーションが用意されています。
しかし、一度リフォームしてしまったものを壊すなど、作業の直接的な妨害はされないので、プレイヤーが戦う相手は制限時間のみ。
ゆえに、操作が苦手な人には簡単な作業、上手なプレイヤーには難しい作業をといった、お互いの作業を効率よくさせるような助け合いが求められる作りになっており、人為的ミスによるストレスを軽減しています。
他の協力アクションゲームとの差分としておもしろかったのは、お部屋が扉によって区切られており、マップが全体狭いこと。
そのため、声がけによる道の譲り合いをしたり、壁を飛び越えてものを投げ入れたり、部屋ごとに作業をするプレイヤーを分けるといったポジション取りが重要でした。
場所といえば、本作にはプレイヤーたち以外に配達員というNPCが存在します。
彼らはリフォームに必要な資材を届けてくれるのですが、これを受け取る係も必要になります。
ゆえに、他のプレイヤーの邪魔しないような場所から作業をしたり、資材を回収する係やゴミを集める係といった、どこで何をするか思考するのも新鮮で楽しかったです。
操作はシンプルで分かりやすく、現場監督のロールプレイもできる!
それ以外におもしろかったのは、設計図を持っているプレイヤーがカメラアングルを変更できることです。
本作では部屋によって、壁や床の場所が死角になってしまう場合があり、くるくると回して見やすくする必要があります。
こうした現場監督のような役割を持つことは新鮮で、監督であるプレイヤーの指示に従って作業をしたり、逆に監督がサボっていると指摘したりといったロールプレイも楽しめるとおもいます。
操作はとてもシンプルです。
ものを掴む・投げる・道具を使うだけなので、誰でも少しプレイすれば理解できるでしょう。
動物をモチーフにしたキャラクターたちやお部屋のグラフィックが可愛らしく、親しみやすさがある点も魅力ですね。
さいごに
作業工程にリアルさがあるのでやれることが多く、役割分担が楽しい協力アクションゲームでした!
時間制限以外にプレイヤーを邪魔する要素が少ない一方、人為的ミスやNPCの存在によって加速するドタバタ感も魅力になっていたかなと。
分かりやすい操作で誰でも遊びやすく、ときには現場監督として他のプレイヤーを見守るロールプレイも楽しいおすすめのパーティーゲームです。