『ホグワーツ・レガシー』ってどんなゲーム？
・「ハリー・ポッター」シリーズの世界を舞台にした、オープンワールド・アクションRPG
・ファンじゃなくても楽しめる、ロケーションにこだわりまくった没入感がすごい魔法世界！
・攻撃手段が豊富で爽快な魔法バトル！謎解きも魔法でやれるのでなんか楽しい！
・広すぎないオープンワールドでも、サブクエスト・探索・収集要素はしっかり完備！
・一生、ホグワーツ城を探索していられる！
ゲームレビュー
記事の目次
本作は、小説「ハリー・ポッター」シリーズの世界を舞台にした、オープンワールド・アクションRPGです。
時代はハリーも、「ファンタスティック・ビースト」シリーズの主人公であるニュートも生まれる前の1800年代のホグワーツ。
プレイヤーは古代魔術が見える魔法使いとなり、魔法界をめぐる小鬼(ゴブリン)との戦いに巻き込まれていきます。
ちなみに、一部の亡霊や魔法生物を除き、原作キャラクターは登場しません。
また、魔法界の設定やホグワーツのしきたりなどは作中で丁寧に説明してもらえるので、私のようなハリポタシリーズに全然詳しくないプレイヤーでもしっかり楽しめるのでご安心を。
(寮の名前はおろか、「ホグズミード村」のことを魔法使いが好む肉(ミート)だとおもっていたレベルｗ)
もちろん、詳しい方なら原作に登場する場所やさまざまな魔法に関する解説に対して感動できますし、ハリーたちが生活していたホグワーツ城を隅から隅まで探索できることに、もれなくテンションが上がるはずです。
ハリポタシリーズ初心者でも楽しめる！導入から没入感がすごい魅力的な魔法世界
先述のとおり、ハリポタシリーズには疎い私ですが、本作は魔法学校やそれを取り囲む世界のビジュアルに興味を持ち、発売前からとても楽しみにしていました。
そして、実際にプレイしてみると、メインストーリーをほったらかしサイドクエストで学友と交流、授業を受け、学外を箒で飛び回り、衣装を着せ替えまくって学生としての日々を謳歌しまくることに。
「人はみな、杖を持って箒に乗った魔法使いになりたい」という根源的な欲求を持っているんだな、と実感させられる素晴らしい作品でしたｗ
というわけで今回は、ハリポタ初心者の私に刺さった本作の魅力をお伝えしたいとおもいます。
まず、冒頭から魔法世界への没入感を感じさせる演出が圧倒的でした。
映画のような迫力のある映像とともに、チュートリアルも兼ねたエピソードが語られるのですが、最初に訪れる銀行や遺跡の雰囲気も素晴らしく、独自の魔法世界の魅力にいきなりグッと引き込まれました。
その後も、見たことある大広間での組分けの儀式や魔法使いにとって必須アイテムの杖をゲットするなど、ホグワーツの学生としてわくわくする出来事が立て続けに発生します。
ファンの方ならハリーやニュートと同じ体験ができることにわくわくできますし、知らない方は主人公と同じく転入生気分が感じられるので、シリーズ初心者にはとても親切な作りになっていると感じました。
また、先述のとおり、原作キャラクターたちは一切登場しません。
亡霊や魔法生物は馴染みのあるものが出ているようですが、生徒も先生陣も完全オリジナルなので、予習が不要という点も本作の入りやすさにつながっていました。
作り込みがすごい！楽しく迷子になれるホグワーツ城
本作がオープンワールドゲームとして特出していたのは、メインとなるホグワーツ城内の作り込みがすごかったことです。
郊外のエリアもしっかり用意されているのですが、やはりインパクトに残ったのは学校のクオリティの高さかなと。
迷路のように入り組んだ構造をしているため、角を曲がるとなにが出てくるか分からないわくわく感があるんですよね。
また、絵画や展示物など、プレイヤーの興味を惹くようなオブジェクトが場内のあちこちに並んでおり、まるで博物館を探検しているような気分に。
複雑な構造をしているため、何時間プレイしてもまったく道を覚えられないのは難点でしたが、歩き回るだけでも随所に新しい発見があり、楽しく迷子になれること間違いなしです。
さらに、隠し通路をはじめとするたくさんの仕掛けも用意されているので、イベントを通じて新しい学内の新しい場所を訪れるのも童心に返って楽しめるとおもいます。
このように、とにかく徘徊するのが楽しすぎて、まったくストーリーを進めないまま時間がすぎていく作品でした。
(オープンワールドゲームはいろいろ遊んできましたが、本作ほどゆるゆる歩くのが楽しいゲームは初めてかもしれませんｗ)
ちなみに、PS5版をプレイしたのですが、カメラ位置が少し近い印象があり。
ホグワーツ城はとにかく細部まで作り込まれているので、もう少し広々とした視点で見たかった感じはありました。
ただ、画面が近いことで、よりキャラクターの視点から周りを見られるというメリットもあり。
学生として生活している気分は、この視点の方が強く感じられたのかもしれません。
多彩な攻撃手段の用意された魔法バトル！ちょっとした謎解きも杖でやると楽しい！
魔法を使ったバトルや謎解きもめちゃくちゃ楽しかったです。
バトルでは基礎呪文(通常攻撃)の当て感が気持ち良く、しっかり魔法で攻撃している感が得られて爽快。
戦いでは、魔法を順番に撃っていくコンボが重要になるのですが、これをプレイヤーの自由に組み立てられるのが特徴でした。
たとえば、空中に浮かせた後に敵を引き寄せて爆破の魔法を当てたり、変身魔法で敵を樽に変え別の敵にぶつけたり、敵の武器を奪って凍らせるなど。
いろいろなパターンのコンボが作れるので、上手く使いこなせてくると魔法使いとしても熟練された感が得られるのは良いですね。
また、原作では禁忌とされる闇の呪文も撃ち放題なので、ちょっぴりダークなプレイも楽しめますｗ
所謂「闇堕ち」のような悪人プレイはできないものの、ステルスキルしたり、敵を地面にびたんびたん打ちつけたり、磔の呪文で敵を行動不能にしたりとかなり攻めた戦い方もできます。
他にも魔法植物であるマンドレイクを使って敵を麻痺させたり、自分で調合した魔法薬で一時的にパワーアップしたりといったアイテム類を使ったクレバーな戦術も可能。
このようにアクションの種類が多彩なので、自分が目指す魔法使いをイメージしてロールプレイするのも良いですね。
ネガティブな要素としては、敵のバリエーションが少ないこと。
亜種モンスターはいるものの、こちらの攻撃手段がたくさんあるので、敵に合わせて色々試してみたいなとおもいました。
それから魔法はバトルだけでなく、仕掛けや謎解きにも使われます。
灯りを付けて見えなかったモノを明らかにしたり、空を飛んでいる物体を引き寄せたり、壊れた銅像を修復したり。
ひとつひとつの仕掛けはちょっとしたことでも、杖を片手にポーズをとりながら呪文を唱えて行うと、途端に楽しいアクションに早変わりするのが不思議な感覚でした。
ロケーションの素晴らしさと合わせて、寄り道が捗りすぎるのはこうした魔法を使った謎解きのおもしろさも要因のひとつだったかなと。
ボリュームは抑えつつ、探索・収集要素はやりごたえのあるオープンワールド！
ゲームのボリュームはサイドクエストを全部クリア、チャレンジを80％ぐらい達成してエンディングまで45時間でした。
エンディングは選択肢によって少し分岐しますが、大筋は変わらず。
サイドクエストはストーリー重視で作られており、学生たちや先生たちとのエピソードをはじめ、箒レースや魔法を使ったミニゲーム形式のイベントもありました。
一部の学生のシナリオは複数回に渡るボリュームになっており、交流だけでなく世界観を深められる物語が展開するので、プレイしごたえが感じられました。
オープンワールドゲームのマップとしては、やや狭いのとロケーションの幅は少なめでした。
メインとなるホグワーツ城以外に、学外エリアがあり。
魔法使いたちの暮らすホグズミード村や陰鬱な雰囲気漂う禁じられた森はもちろん、郊外には絵本のようなのどかな村や廃城など、中世ヨーロッパの趣きが感じられる風景が広がっています。
ただ、全体的に牧歌的な風景が広がっているので、景色のちがいはあまり感じられません。
くわえて、メインストーリーや探索で訪れ、敵と戦うことになる場所は暗い洞窟や坑道が多く、一辺倒な感じがあったのは少し残念なポイントでした。
一方、こうしたマイナス点を補っていたのが、メインストーリーの進行に応じて季節が移り変わる演出がありました。
これにより、葉の色が変わったり雪が積もったりするので、同じ場所でも新鮮さが感じられて良かったです。
特に私が気に入ったのは、クリスマスの雰囲気で飾りつけられたホグワーツ城の大広間。
圧巻の光景なので、ぜひ訪れてほしい場所のひとつです。
本作の移動手段は箒と魔法生物があり、私は「魔法使いなら箒だろう！」ということで、箒をメインに移動していました。
スピード感があるのと、サブクエスト進行によって速度が上がるので、ファストトラベルを使用しなくても気持ち良く飛び回れたかなと。
その他の探索・収集要素としてはしっかりボリュームがあり、宝物庫を漁ったり、パズルをクリアしたり、魔法を使った謎解きなどバリエーションもたくさん見られました。
報酬としては衣装などがもらえるのですが、私は着せ替えが大好きだったのでかなりがんばって寄り道しまくりました。
着せ替えでは、「手袋・顔・帽子・ネックウェア・マントとローブ・服装」をカスタマイズでき、見た目だけの変更も可能。
おしゃれな魔法使いになったり密猟者風の悪い感じにしたり、私は基本的に学校に馴染めない感じの目立ちまくった格好にしていましたｗ
さいごに
ハリポタファン以外もしっかり楽しめる、魔法使いとして学園の内外で過ごす生活がとにかく楽しい傑作でした！
オープンワールドゲームとしては、収集・探索要素をしっかり持ちつつも比較的ボリュームが抑えられているので、遊びやすいかなと。
特にホグワーツ城のロケーションの素晴らしさや、多彩な攻撃手段のある魔法を使ったバトルは本作ならではの魅力だとおもいます。
ぜひ、子どもの頃に憧れた魔法使いになるべく、ホグワーツ城での学生生活をエンジョイしてください！
