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●公式サイト
本作は、都市伝説やオカルトをテーマにしたホラーアドベンチャーシリーズ『流行り神』の最新作です。
『真 流行り神』シリーズとしては2作目で、グロいスプラッター系ホラーになってしまった前作から一新し、シリーズ本来の持っていた都市伝説をモチーフにしたストーリーに戻っています。
ゲームシステムもオリジナルシリーズ同様オムニバス形式で進み、主人公の選択で科学・オカルトルートに分岐します。
ちなみに、イマイチだった前作のレビューはこちら。
さくっとレビュー!
記事の目次
序盤は都市伝説がモチーフになっていたのですが、中盤以降ギャグとファンタジー色が強くなってしまった惜しい作品でした。
ただ、システムは機能するようになったり、キャラクターが改善されたりと、前作と比べて全体的な満足度は上がっていました。
テキストや会話もおもしろかったので、あとは肝心のシナリオが良ければなぁ……。
ホラーアドベンチャーなので、もっとぞわぞわするような体験がしたかったですね。
くわしくレビュー!
序盤は都市伝説、中盤以降はギャグとファンタジー!
ストーリーは全5話で、主人公の相棒である愛染刹那くんのおまけシナリオが1話、サブキャラクターの視点で描く短編「隙間録」があります。
1・2話は都市伝説をベースにした話になっており、オリジナルシリーズのような底知れぬ怪に触れる怖さを描いた物語でした。
ただ、以降の話はこうしたオカルトやホラー路線からは逸れてしまい、ギャグやファンタジー色が強くなってしまったのは残念。
そのため、全体的にあまり怖くなかったなという印象でした。
また、『真 流行り神』に続く作品のため主人公は共通ですが、前作とストーリーの具体的な繋がりはないので本作からプレイしても大丈夫です。
(むしろ前作は内容がイマイチだったので、気になっている方は本作からプレイをする方がよいかなとおもいますw)
テキストはセンスがあり、真剣なシーンもコミカルなシーンも気持よく読み進められました。
システムは前作とちがってちゃんと機能するように!
本作は「セルフクエスチョン」により、物語が科学・オカルトルートに分岐するようになりました。
どちらもややオカルト寄りな展開になっている気がしましたが、序盤の話ではちゃんと分かれていたかなと。
分岐チャートが分かりやすくて細かく戻ることもできるため、周回プレイやエンディング回収がやりやすいのはいいですね。
事件の結末をまとめる「推理ロジック」と合わせて、ちょっと頭を使う味付け的な要素になっていたとおもいます。
主人公の特技であり、質問をして相手の嘘を見抜く「ライアーズアート」は、前作とはちがってちゃんとプレイヤーの意図する形で進行できるようになりました。
章によっては効果がない人物が多数登場したので、もうちょっと活躍してもよかったのかなと。
あ、これを使ってバッドエンドになる分岐が多く、終盤はややマンネリ感が出ていました。
キャラクターは親しみやすく!絵の演出もよくなった!
主人公は性格が親しみやすくなり、応援したくなるようながんばり屋さんのヒロインになっていました。
新キャラクターたちも魅力的で、特に相棒となる刹那くんとの会話はとてもおもしろかったです。
個性が分かりやすい登場人物が多かったので、定番のやりとりをテンポよく楽しめる感じでした。
立ち絵はシャツの色が変わるなど、細かなちがいが見られました。
カットインなど見え方のちがう絵の演出も随時盛り込まれていたので、アクセントになっていたとおもいます。
絵は一部ちょっと崩れていたりもしますが、立ち絵とスチルでまったく人がちがうということはありませんでしたw
まとめ!
テキストやキャラクターは改善されていましたが、シナリオに都市伝説のもつ独特の怖さを出しきれなかった本作。
シリーズファンの方やホラーアドベンチャーが好きな方は肩透かしに合うとおもうので、ファンタジー要素が強めな刑事ものとしてプレイすると良いとおもいますw
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