『怪獣が出る金曜日』ってどんなゲーム?
・金曜日で完結する昭和レトロな雰囲気のアドベンチャーゲーム。
・会話と2人対戦カードゲームで構成。やりこみは少なめ。
・キャラクターが個性的!ナレーションのお姉さんが可愛いのでおすすめ!
ゲームレビュー
記事の目次
本作は、さまざまなクリエイターによる手軽に遊べるオムニバスミニゲーム集「GUILD」シリーズの1本です。
『怪獣が出る金曜日』を担当されたクリエーターは、ほのぼのした温かみのある世界観に定評のある「ぼくのなつやすみ」シリーズを開発された、ミレニアムキッチンの綾部さん。
作品の舞台は、毎週金曜日に怪獣が現れる東京郊外の町。
昭和のレトロな世界観と、子どもならではの遊びや好奇心を体験できるゲームです。
ちなみに、同シリーズの『宇宙船ダムレイ号』の感想記事はこちらです。
映画感覚で楽しめる良質なSFサスペンスアドベンチャーでした!
金曜のみで完結するさくさく楽しめる会話ベースのアドベンチャー!
本作は、キャラクターとの会話をして話を進めていくゲームです。
主人公は引っ越してきたばかりの小学生で、「なぜ怪獣が現れるのか?」というのを主軸に個性的な町の人々とのエピソードをクリアしていきます。
会話をしていけば達成できますし、マップにヒントも出るので難易度は低めでした。
エピソードの数は全部で26種類で、一瞬で終わるものからゲームを通じて語られるものまでありました。
クリアまでは1時間程度、その後のボーナスシナリオなども含めると2時間弱遊べます。
ビックリしたのは、タイトルに『怪獣が出る金曜日」とあるため1週間をプレイするのかと思いきやいきなり金曜日からスタート!
さらに、金曜日のみでエンディングを迎えるという短さでしたw
さっくり遊べる内容ではありましたが、心地良い世界観だったのでもうちょっと浸っていたかったかなと。
その他で気になったのは、やりこみ要素が少ないこと。
『ぼくのなつやすみ』では、虫とりしたり魚釣ったり王冠集めたりといろいろなことができました。
しかし、本作では「怪獣カード合戦」で使う「怪獣カード」しかありません。
それ自体はとてもおもしろいのですが、前述のとおり昭和の雰囲気が素敵だったのでもっと集めたりいじったりしたかったと感じました。
シンプルだけど読み合いが楽しい、怪獣カード合戦!
「怪獣カード合戦」とは本作で会話以外にできることで、ゲームは大体この2つで構成されています。
2人で対戦できるじゃんけんのルールをベースにしたカードゲームです。
特徴は勝ちが多かったプレイヤーが親分として呪文を唱え、負けた子分がやられたポーズを取るというもの。
子どもらしい可愛い遊びですが、いくつかの言葉を組み合わせて好きな呪文を作れるのは大人も楽しめるとおもいます。
カードゲーム自体は運だけでなく、カードの勝敗を推理する力も必要になりますので、意外とハマるかなと。
昔のアニメのようなハキハキとした個性的なキャラクターたち!
また、本作の魅力として、街の人々がクセモノぞろいというのがあります。
性格も言動も個性的な人たちばかりで、昔のアニメを見ているかのよう。
とにかくマイペースで振り回されますが、味わいがありました。
あと、NHKの子ども向け番組に登場するようなお姉さんのナレーションが入ります。
ナレーションが登場する場面は、チュートリアル・主人公の心情・呪文の声など。
特に呪文を唱えたあと、やられた子分に向かって言う「復活!」がとても可愛らしいのでぜひ聴いてほしいです。
おわりに
世界観はとてもおもしろいのですが、やりごたえが少し気になったアドベンチャーゲームでした。
さっくりとほのぼのした雰囲気を味わうのにはピッタリですが、『ぼくのなつやすみ』のようにガッツリ遊べる内容を期待すると物足りないかなと。
お姉さんのナレーションが最高だったので、ぜひ聴いてくださいw