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●公式サイト
本作は『スーパーマリオ』シリーズのキャラクターと、UBIソフトのおバカでコミカルなキャラクターである「ラビッツ」がコラボレーションした、シミュレーションアドベンチャーゲームです。
ラビッツたちがマリオの世界に入り込んでしまい、異変が起きたキノコ王国を元に戻すため協力して冒険をするという物語。
ターン制のシミュレーションバトルパートと、パズル要素のある探索アドベンチャーパートに分かれており、交互にプレイしていきます。
ソロで楽しむストーリーモード以外に、2人協力プレイができるラビッツジム、2人対戦プレイができるキングダムブワトルというマルチプレイモードも用意されています。
さくっとレビュー!
記事の目次
ストーリークリアまでは、のんびりプレイして25時間。
ラビッツの破天荒さには好みが分かれるとおもいますが、新しいテイストのマリオが見られておもしろいですね。
移動中の作戦が重要なアクティブなシミュレーションバトルは爽快感があり、スキルカスタマイズによる戦術変化も楽しめました。
詰め将棋形式のチャレンジモードや、パズル感覚の探索パートはメリハリ要素になっていました。
一方、移動のキャンセルができなかったり、表示が半透明で見えづらかったりと惜しい部分もちらほら。
くわしくレビュー!
ハイテンションな新感覚ストーリー!ボリュームはちょうどよい!
本作では、ターン制のシミュレーションバトルパートと、パズル要素のある探索アドベンチャーパートを繰り返しながらエリアを攻略していきます。
エンディングまでは、25時間。
バトルごとにスペシャルスキルを変更したり、やりこみ要素のチャレンジステージも半分以上クリアしたので、のんびりプレイしたプレイ時間ですね。
ラビッツたちはいたずらっ子でファンキー、ブラックジョークとハイテンションなノリで物語は進行します。
その破天荒っぷりは人を選ぶとおもいますが、マリオのやわらかいファンタジー世界にインパクトのある新しい風を吹き込ませており、私は好感触でしたw
また、イベントシーンは英語音声+字幕なので、通常のマリオシリーズよりはやや年齢が高めのプレイヤー向けだとおもいます。
プレイアブルキャラクターは8人で、武器はメイン・サブがあり、スキルポイントのカスタマイズがあるので、戦略性も十分感じられました。
パーティは3人構成で、後半に仲間となるキャラクターはややオールマイティタイプでしたが、基本的にそれぞれ明確な特徴を持っているので工夫しがいがありました。
エリアは4つで各10ステージ用意されています。
ステージクリア後は、詰め将棋のような感覚で楽しめる「チャレンジ」がエリアごとに10個オープンするので、ボリュームもちょうどよく楽しめました。
移動しながらの戦略が特徴の、アクティブなシミュレーションバトル!
バトルパートは、ブロックの障害物や段差、土管などのギミックを使って戦う、ターン制のシミュレーションゲームです。
特徴は、オーソドックスなシミュレーションゲームに比べ、キャラクターの移動距離が長く、動きながら戦略を立てていく点です。
仲間を経由して遠くへ移動する「チームジャンプ」、移動範囲内の敵を攻撃しながら次の目標に移動できる「スライディング攻撃」、土管を使って敵の背後に回り込むなど、移動をどのように使うかがバトルで勝利するポイントとなります。
プレイのイメージとしては、チームジャンプで敵との距離を詰めたり、スライディング攻撃を複数の敵に当ててHPを削ったりしながら、ブロックの裏に隠れ、そこからメイン・サブ武器を使って攻撃して敵を倒していく感じですね。
そのため、じっくり戦術を考えるといより、敵の懐に忍び込んで離脱して追撃するといったアグレッシブな動きが求められるため、アクションゲーム的な感覚でプレイできました。
さらに、味方や敵の攻撃によって特殊な効果も発動します。
動きを止めるハニー、跳ねて飛ばすバウンズ、石にするストーン、見えなくして武器攻撃を封じるインク、HPを吸収するバンパイア。
こうした効果も考慮しながら敵と戦うので、ステージによっては難易度が高いものもありました。
救済措置として、HPが50%アップし全回復する「イージーモード」が用意されています。
デメリットはありませんし、ステージごとに選択ができるので、困ったらどんどん使いましょう。
勝利条件は、「すべての敵を倒せ」や「敵を◯◯体倒せ」以外に、目的地に移動するというものもあり、移動を特徴としている本作らしさが出せていたかなと。
ただ、移動をキャンセルできないのは気になりました。
移動した後に自分の攻撃(特にメイン武器)が当たるのかも分かりづらく、攻撃が当たるかのパーセンテージの表記も見えづらかったですね。
カスタマイズが楽しいスキル!武器は少し高い!w
キャラクターには、それぞれ専用のメイン・サブ武器が用意されています。
コインと引き換えに獲得でき、ステージクリアや探索パートで追加。
ただ、コインがなかなか手に入らず、武器の値段も高いため、適当に買っていると難易度が上がってしまいます。
個人的には、買った直後により使い勝手のいい武器が出てきたりするので、せっかく追加された武器でも買ってよいのか悩むことが多かったですね。
一方、スキル育成は何度でもポイントの振り直しができるので、カスタマイズのしがいがありました。
攻撃系のスキルを強化すれば戦いを有利に進められたり、サブ武器が装備可能になる、マリオなら敵を踏むアクションが追加になるなど、戦い方のバリエーションが増加。
スペシャルスキルを強化すれば能力アップやHP回復、移動を強化すればチームジャンプやスライディングの回数が増加し、より多彩に移動が可能となります。
スキルがうまくハマるとさくっとステージがクリアできるため、毎回どうすればよいか考えるのはとても楽しかったですね。
パズル要素の強い探索パート、やや大雑把な作りは……愛嬌!w
探索アドベンチャーパートでは、パズル要素のある仕掛けを解いたり、アイテムやコインを探していきます。
パネルをスライドさせたり、ものを置いて段差を動かしたり、スイッチを押すなど、地形やギミックを使ったものなど。
難易度は高くないものの、しっかり考えさせる仕掛けもあるので、バトルの合間のメリハリになっていました。
バトル・フィールドともに、複雑なコマンド操作は求められませんが、操作のチュートリアルがしっかりしていた『スーパーマリオ オデッセイ』と比べると、やや大雑把な作りという印象がありました。
インターフェースや翻訳にも怪しいところはありましたが、それもラビッツテイストだとおもえば特に気にはならないかなとw
やりこみ要素としては、先述のチャレンジステージのほかにも、ミュージアムで鑑賞できるアートワークやBGM、フィギュアなどを探索パートで集めるという要素がありました。
まとめ!
移動による戦術に特徴を持たせたことで、アクションゲームのようなプレイ感覚になった本作。
難易度が高いステージもありますが、武器やスキル・編成のカスタマイズ要素も相まって、見た目以上にしっかりと遊べる作品でした。
ラビッツによるブラックなテイストは好みが分かれるかもしれませんが、シミュレーションが苦手な方でも楽しく進めていきやすいおすすめの1本です。
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