『2064: Read Only Memories』ってどんなゲーム?
・2064年のサイバーパンクな近未来を舞台に事件を捜査するアドベンチャーゲーム
・ピクセルアートで描かれた混沌とした世界観が最高!フレーバーテキストも多くて調査が楽しい!
・1周クリアは8時間ぐらいでマルチエンディングがあるが、システム関連のレスポンスが悪くて周回はストレス
・ストーリーは理系の専門用語が多いので、少しハードルの高さを感じた
ゲームレビュー
本作は、特殊な人工知能を持ったロボットのチューリングとバディを組み、行方不明となった開発者を捜索するコマンド選択型のアドベンチャーゲームです。
2064年、高度化したテクノロジーにより、遺伝子操作の普及や機械の人工知能が発達し、「人間」の定義が曖昧になりつつある、混沌とした都市ネオ・サンフランシスコが舞台。
プレイヤーはさまざまな場所を訪れ、調査をしたり、キャラクターと会話をしながらストーリーを進めていきます。
なお、本作はPS4/Vita/Switch/Xboxでリリースされています。
システム・シナリオともに、やや敷居の高いサイバーパンクアドベンチャー
調査と会話によってエンディングが分岐し、1周クリアまでは8時間ぐらい。
まずはじめにお伝えしておきたい点としては、システム周りのレスポンスがとにかく悪く、ストレスがたまりがちな作りなので、周回プレイには忍耐力が必要です。
さて、本作はコマンド選択型のアドベンチャーですが、これはエリアを移動し、人物に話しかけたり、オブジェクトを見たり調べたり、アイテムを使ったりしながら物語を進めていくゲームです。
それぞれのコマンドに対して2〜3つのフレーバーテキストが用意されているため、いろいろ調べたくなるのはいいポイントでした。
パズル要素のあるちょっとしたミニゲームも盛り込まれているため、会話中心のシナリオのメリハリになっているのもよかったですね。
(ただし、終盤の鬼ごっこはかなり面倒で、ゲームテンポの悪さも相まってリトライするのは大いにストレスでしたがw)
また、事件の調査だけでなく、本作独自のSF世界観を膨らませるような会話もなされるため、サイバーパンクや近未来が好きなユーザーにはハマるテイストだと思います。
同じようにサイバーパンクのタイトルといえば、傑作アドベンチャーの『VA-11 Hall-A』があります。
両者の比較としては、キャラクターの人生や価値観から世界観を語っていたのが『VA-11 Hall-A』で、こちらはキャラクターが世界を説明するため、全体的に話題が小難しくなりがちでした。
技術やネットワーク関連の専門用語も多く登場するため、本作のほうが内容的な敷居は高い印象です。
ピクセルアートは良いものの、レスポンスの悪さが目立つゲームシステム
システムでは、全体的に操作のレスポンスが悪さが目立ちました。
オブジェクトを調べたり、移動先を指定したり、セーブしたりと、さまざまなシチュエーションでもったり感あり。
序盤こそのんびりプレイできていいなとおもっていたのですが、中盤以降はテンポの悪さにプレイモチベーションが低下してしまいました。
くわえて、フォントが読みづらいことと、表示速度が変えられない点もスムーズなプレイの障害になっていたかなとおもいます。
また、本作にはオートセーブが実装されていません。
個人差はありますが、私はプレイ中に何度か強制シャットダウンしてしまったので、オートセーブはぜひ欲しかったですね。
ピクセルアートは、細かい部分までよくデザインされており、レトロな雰囲気ながらも緻密なこだわりが見られました。
独特なキャラクターデザインはもちろん、背景に描かれた近未来の都市がほどよく混沌としており、サイバーパンクテイストがお好きな方には刺さるとおもいます。
さいごに
システム全般のレスポンスの悪さと、用語の小難しさからハードルが高い印象を受けたアドベンチャーゲームでした。
サイバーパンクな世界観がお好きな方でも、プレイ継続には少しの忍耐力が求められるので、おおらかな気持ちでプレイされるのがおすすめです。