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●公式サイト
本作は、主人公のガッツの壮絶なる生き様を描いたダークファンタジー漫画「ベルセルク」と、一騎当千の爽快アクションが楽しめる「無双シリーズ」がコラボレーションしたアクションゲームです。
物語は、「黄金時代篇」から「千年帝国の鷹篇」終盤までを収録。
ベルセルクならではの圧倒的破壊力による凄惨な戦いが楽しめる斬潰アクションも魅力です。
さくっとレビュー!
無双シリーズ最凶の名にふさわしい、凄惨な破壊力と爽快さを楽しめる名作でした!
本作では大半が主人公のガッツを操作して戦うため、いろいろなキャラクターを使ってプレイする無双とはやや毛色が異なり、ベルセルクの物語を楽しめるアクションゲームという印象です。
ゴア表現については、CERO Dなのでちょん切れたり断面が見えたりはしません。
ただ、血しぶきは進撃無双以上にもりもりですし、敵の醜悪なビジュアルも相まってかなりアグレッシブに戦えました。
また、原作のストーリーをアニメや3Dムービー、会話イベントなどを通じて丁寧に描いているため、作品を知っている人はもちろん、知らない人でも充分に楽しめます!
くわしくレビュー!
クリア時間は20〜30時間!たっぷりベルセルクの世界を堪能できる!
物語は、鷹の団の快進撃を描いた「黄金時代篇」から復讐の旅路を歩む「黒い剣士篇」と「断罪篇」、そして仲間を得ていく「千年帝国の鷹篇」終盤までが収録されています。
ゲームのボリュームは多めで、一番難易度の低いEASYでメインストーリーと後述の「無限蝕モード」に寄り道をして、20時間前後でクリアしました。
アニメは劇場版の黄金時代篇三部作のみ収録されていますが、黒い剣士篇以降も3Dシーンや会話イベントでストーリーはしっかりと描かれていたとおもいます。
そうそう、CEROはDなので乳首やなんやらはうまいこと隠されてたりカットされています。
(グリフィスの濃厚なキスシーンと服脱ぐまでのアレはちゃんとありましたよw)
また、ステージの合間に見られる「イベント」という要素があり、ここではアニメでもカットされていたキャラクターの心情や過去、関係性が語られます。
特に、ガッツのキャスカやグリフィスに対する複雑な心の機微が描かれているのはいいですね。
イベントシーンそれぞれは短いですが、パックとイシドロのコミカルな会話は殺伐とした戦いの合間の箸休めにもなっていたとおもいます。
このように原作のストーリーはかなり丁寧に描かれているので、ベルセルクをまったく知らない人でも充分楽しめるのが魅力です。
無双史上最凶の爽快感!ほぼガッツ無双でも満足できる気持ち良いアクション!
メインストーリーは大体ガッツ無双ですが、アクションが多彩なのでむしろガッツを操作していたいと感じながらプレイしていました。
大剣を振るうモーションは大きさのわりにはやや軽めな感触ではありますが、攻撃範囲が広くてざくざく斬れるので爽快感は強いとおもいます。
本作ならではの「斬潰アクション」は、剣の先に敵をぶっ刺して振り回したり、叩き潰したりする残虐でパワフルな動きなのでかなりクセになります。
さらに、ゲージをためて使う「狂乱モード」では能力がアップし、このモード中に使用できる必殺技は目の前から一瞬で50人以上消える気持ちよさでした。
大砲、炸裂弾、連射ボウガンなどサブウェポンはストーリーの進行に応じて使えるようになり、ボス戦で怯ませたりザコを一掃するなど、戦い方のメリハリになっていました。
さらに、ガッツやグリフィスなどのキャラクターは変身して姿を変えられ、攻撃アクションやスピードが大幅に変化するため、別のキャラクターを操作しているような感覚でした。
敵を斬った際のゴア的な意味での爽快感は圧倒的で、まさに無双史上最凶にふさわしい作りでした。
加えて、敵はかなりわらわらと湧いてくるので斬り放題!
苦手な人はオプションでこうした表現のオンオフが可能ですが、ちょん切れたり断面が見えたりはしないので、個人的にはオンの方がおすすめです。
一方、巨大ボスは手強く、基本1対1のガチなバトルなので原作においてガッツが演じていたような熾烈な戦いを楽しめました。
とはいえ、特にラスト1ゲージになったボスは凶悪な強さとなるため、端に追い込まれると難易度が低くても厳しかったです。
他のプレイアブルキャラクターは、グリフィス、キャスカ、ジュドー、セルピコ、シールケ、ゾッド、ワイアルド。
メインストーリーでは一部のステージで使用可能で、主にフリーモードで使う感じになります。
個人的にはガッツの操作がおもしろすぎてあんまり使っていないのですが、魔法を使って立ち回るシールケは新鮮でした。
グラフィックや敵の多彩さ、やりこみモードもあり!
「無限蝕モード」は、さまざまなキャラクターの渇望を満たして奥の層へ進み、到達可能な上限を目指すやりこみモードです。
メインストーリーで敵だったキャラクターと共闘したり、鷹の団のメンバーと敵になったりと原作ではありえない組み合わせでのちょっとしたオリジナルストーリーとなっています。
キャスカがノリノリで戦いを挑んできたり、ボスコーン将軍が助けてくれたりするのですが、私はワイアルドの新星黒犬騎士団シナリオがおもしろかったのでおすすめです。
階層の上限はストーリーを進めると解放され、特定層に到達したり、未クリアの渇望をクリアして渇望達成率が上げるとアイテムが手に入ります。
コミカルさはあるものの、そこにいるだけでなんとなく気が滅入る蝕空間にひたすら挑み続けるのは修行気分で、ガッツのように絶望のなかを這い回っているような感覚を体験できました。
グラフィックや音楽は篇によって趣きが異なり、世界の雰囲気が明るくイケイケな黄金時代篇では鷹の団の快進撃に合わせた勇ましい感じ。
一方、蝕以降は醜悪な異形のモンスターが増え、ダークファンタジーらしい妖艶な雰囲気。
かけがえのない仲間を獲得する千年帝国の鷹篇では、メルヘンチックな音楽も聴かれました。
さらに、騎士や盗賊から悪霊や獣鬼、鰐やよくわからないゲルゲルまで多様な敵と戦えるので、1つの作品でさまざま雰囲気の世界に触れられるのは、ベルセルクならでは魅力だとおもいます。
ストーリーモードのミッションでは、条件を満たすと「ベヘリット」がもらえるのでプレイの目標になりました。
ちなみにベヘリットを1シーン分全部集めると、そのシーンを3Dモデルで見られるご褒美があります。
細かな要素としては、メインストーリーのメニュー画面が物語の進行に応じて変化するのはよかったですね。
クリア後は好きなシーンに背景を切り替えられるので、いまは亡き鷹の団に思いをはせられます。
まとめ!
原作のストーリーをたっぷり収録しつつ、爽快で残虐なアクションが楽しめる本作。
ゴア表現もCERO Dの範囲でかなりがんばっているので、アドレナリン全開で激しく熾烈な戦いを堪能できました。
ベルセルクファンはもちろん、知らない人でもしっかり楽しめるおすすめなタイトルです。
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