『ザンキゼロ』ってどんなゲーム?
・絶海の孤島を舞台に、人類最後の生き残りとなったクローンたちがサバイバル生活を送るアクションRPG
・謎が謎を呼ぶストーリーはメンタルを攻撃してくるダークさがあり!どんでん返しは弱いものの終始気になる展開が続く
・アクション要素の強いバトルを含め、全体的に難易度はやや高め
・さまざまなリソース管理が重要ながっつり遊べるサバイバルゲーム!死と再生を繰り返すシステムもおもしろい
・キャラクターが老いる斬新さ。敵はグロデスクなビジュアルもいるので注意!
ゲームレビュー
記事の目次
本作は、推理アクション『ダンガンロンパ』シリーズのスタッフがおくる、サバイバルアクションRPGです。
絶海の南島を舞台に、人類最後の生き残りとなった8人のクローン人間たちが死と再生を繰り返しながら、人類再興のためにサバイバル生活を送るという物語。
ゲームはダンジョンRPGで、いろいろなステータスを管理しながらキャラクターや装備を強化、さまざまな漂流廃墟の攻略に挑みます。
なお、本作はPS4/Vitaなどでリリースされています。
リソース管理要素が強い、がっつり遊べるサバイバルダンジョンRPG!
本作は、ストレス・スタミナ・空腹・便意など、さまざまなステータスを管理しながら漂流廃墟探索をしていく、アクション要素の強めのダンジョンRPGです。
ストーリーメインでRPG要素は控えめな作品かとおもっていたのですが、がっつりRPGとして遊べる作品でした!
ゲームの流れですが、漂流廃墟では生息する生物とバトルして、経験値・食材や素材・SCOREを稼ぎ、キャラクターや装備・施設を育てながら物語を進めていきます。
独自の要素として、キャラクターたちは数日で寿命を迎えるためSCOREを消費して復活する「エクステンド」や死因によって得られる「シガバネボーナス」、特殊能力の「クリオネ」などがあります。
他にも、キャラクターのスキル育成、寝室で2人が一緒に寝ると相互にステータスアップ効果が得られる「ソイネマッチング」、施設の増築、武器や料理作成など、カスタマイズ要素は豊富に用意されているので、かなり本格的に遊べるRPGかなと。
ただ、各種システムはプレイヤーが理解しきる前にどんどんでてくるため、序盤は覚えきれずに混乱しがちでした。
何度も漂流廃墟にもぐり、エクステンドを繰り返すことで慣れてくると、キャラクターの個性を考えながらリソースを管理する楽しみが味わえるとおもいます。
システム面では、アイテム整理が面倒で、キャラクター別に持てる荷物の重さに制限があったり、個々に所持しているアイテムをひとつずつ倉庫に移動させなければならず、なかなかに手間でしたw
あとは、マップで上り・下りの階段アイコンの区別がなく、エリアごとにつながりがわかりづらいために、しばしば迷子になりました。
謎が謎を呼ぶストーリーは、メンタルを攻めるダークさ
物語は、『ダンガンロンパ』ほど意外な展開はありませんでしたが、常に気になる要素が提示され続けるので、プレイモチベーションは高く維持できました。
また、謎を引っ張らずに次々に明らかにし、そのうえでさらに謎を乗せてくるのも気持ちよくプレイできた要因かなとおもいます。
ただ、ダークだったりグロデスクな表現(映像ではなく文字や音ですが)があり、『ダンガンロンパ』シリーズよりもメンタルにくる描写も多いので、苦手な方は要注意。
難易度は5段階あり、私は難易度2の「ほどよい」でプレイして、クリア時間は35時間ぐらい。
個人的には、管理すべきステータスが多かったり、敵が強かったり、状態異常の回復がむずかしかったりとむずかしめのゲームだったので、まずは難易度2でスタートしてみて様子をみるのがおすすめですね。
舞台となる漂流廃墟は、オフィス、駅ビル、ツリーハウス風のレジャー施設、豪華客船など。
それぞれキャラクターに関わりのあるものとなっており、探索を進めていくと過去の出来事やトラウマが明らかになります。
このトラウマエピソードがダークなものが多く、もれなく「あー……そうなるよねー」みたいな陰鬱とした気分にさせてくれますw
そうそう、一部の漂流廃墟は仕掛けがむずかしく、ヒントがわかりづらかったり初見殺しなどもあるため、なかなかにストレスだったこともお伝えしておきます。
(特に豪華客船のステージは本当に苦労しました!!w)
リアルタイムで進行するバトルは回避アクション必須!ボスはややハードなビジュアル
バトルはターン制ではなくリアルタイムで進行します。
移動して敵の攻撃をかわしたり、距離をとってチャージしたりといったアクションが求められるので、わりと忙しめなバトルかなとおもいます。
また、生物のなかには特定の部位にチャージ攻撃を当てると破壊ができるものもいるため、常に動き回りながら戦う感じですね。
中盤以降ステータス異常攻撃が厳しく、範囲攻撃をしてくる敵も登場するので、回避アクションが苦手な私は苦戦しましたw
敵はヤギや豚などの動物から、しっかり気持ち悪い異形の怪物「クリーチャ」など。
特に「ボスクリーチャ」はハードな見た目をしていることが多いので、グロが苦手な方は注意ポイントです。
登場する敵の種類は多くありませんが、だんだんとイヤな攻撃をしてくるやつが増えるので、難易度が低くてもちゃんと武器や防具を育成しないと勝てないぐらいのむずかしさだとおもいます。
見た目が老いる斬新な設定のキャラクター!癖のあるマスコットも健在
登場キャラクターは8名で、それぞれ7つの大罪を模したキャラクターとなっています。
このゲームでは、「幼年期・青年期・壮年期・老年期」とどんどん年をとるため、見た目がおじいさん・おばあさんになるのが特徴です。
短時間に年齢が変化して死ぬのは『俺の屍を越えてゆけ』みたいな感じですが、見た目も老いていくのは斬新でしたw
男性陣はわりとダンディなのですが、女性陣もちゃんとおばあちゃんになるのはびっくりですよねw
『ダンガンロンパ』におけるモノクマのような、癖の強いマスコットキャラクターも健在です。
本作では草食系マスコットのミライちゃん(CV:野沢雅子さん)と、自由奔放な言動を撒き散らすテラシマ ショウくん(CV:中尾隆聖さん)でした。
2人は古ぼけたテレビで視聴できる「エクステンドTV」に出演しながら、プレイヤーたちにヒントや面倒事を持ってきてくれます。
このあたりは『ダンガンロンパ』に準拠しており、このテレビ番組を中心に物語が進行していき、会話のテンポも良いので楽しくプレイできました。
さいごに
難易度は高めですが、先が気になるストーリーとがっつり遊べるダンジョンRPGが魅力の作品でした。
『ダンガンロンパ』シリーズよりもRPG要素が強いので、物語を楽しみつつ、育成やバトルもがんばりたいというプレイヤーにおすすめです。
なお、現在PSストアでは「STAGE 02」までプレイできる体験版が配信中なので、気になっている方はぜひプレイしてみてくださいね。