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It Takes Two [PS5] 評価・レビュー

『It Takes Two』ってどんなゲーム?

・喧嘩中の夫婦が愛を思い出すために冒険する、2人協力プレイ専用のコミカルなアクションゲーム
・これ1本で「アクションゲーム」というジャンルのおもしろさを網羅できちゃう豪華な作り!
・切れ味の良い基本アクションにくわえ、ステージごとの独自のアクションも楽しい!ミニゲームも豊富!
・美しいグラフィックでテーマパークから水中・雪山まで、多彩なエリアを冒険できる!
・結構リアルな虫が登場するステージもあるので、苦手な人は要注意

公式サイト

ゲームレビュー

本作は、仲違いしたカップルが忘れてしまった愛や情熱を思い出すために大冒険を繰り広げる、2人協力プレイ専用のロマンチックでコミカルなアクションゲームです。
離婚を決めた夫婦のコーディとメイは、娘の願いで魔法にかけられ、人形の姿になってしまいます。
さらに不思議な世界に閉じ込められた2人は、愛の伝道師Dr.ハキムの導きにより、イヤイヤながら壊れた関係を修復することに……。
困難に挑む彼らの前に、愉快で過激な挑戦が立ちはだかるというストーリーです。

2人協力プレイ専用のゲームなので、プレイヤーは必ず2名必要です。
また、オンライン・オフラインに対応しており、どちらも画面分割で楽しめます。
ちなみに、ゲームはどちらかが買えば大丈夫。
ゲームを所持していないプレイヤーは「フレンドパス」をダウンロードすれば、無料で一緒にプレイできます。
なお、本作はPS5/PS4/Xboxなどでリリースされています。

切れ味の良い基本アクションと、自然に協力プレイが促される独自アクションが楽しい!

『It Takes Two』は一見すると子ども向けの可愛いアクションゲームに見えますが、中身はめちゃくちゃリッチ!
移動やジャンプを駆使する3Dアクションだけでなく、シューティング・格闘・レースなどさまざまなジャンルのアクションが登場します。
ゆえに、これ1本あればアクションゲームというジャンルそのもののおもしろさをまるっと体験できてしまう、豪華な作品でした。

まず、基本となる3Dアクションについてですが、二段ジャンプや回避を軸に、直感的な操作方法とキャラクターの反応の良さによって、切れ味のある操作感を生み出していました。
動きが機敏でメリハリがあるため、操作しているだけでも気持ち良くて楽しかったです。

さらに、ステージによって釘を放ったり、盾で防いだり、水を撒いたりといった独自のアクションが追加されます。
このアクションは2人がそれぞれ異なる能力を使えるようになるため、お互いが協力する必要がある場面がたくさん用意されています。
ひとりは釘を放って渡れる道を作ってもう一方が通る、ひとりが時間を操作して壊れた物を直しもう一方は分身を作って先にあるスイッチを押すなど。
仕掛けをクリアするために能力が上手くデザインされているので楽しく、同じような攻略が繰り返し求められることもありません。
独自アクションの多様さにくわえ、仕掛けには少しむずかしいアクションをトライ&エラーでじっくりクリアする、パズル要素が強い、追いかけたり時間制限があるといったバリエーションが用意されています。
そのため、プレイヤーは常に新鮮な気持ちで頭を使いながらステージを進めていけるでしょう。

そうそう、独自アクションは特定のステージ内でのみしか使えず、だんだん操作が増えていく積み上げ型ではありません。
そのため、後半になっても操作が複雑にならず、遊びやすいプレイ感が維持できていた点も素晴しいとおもいます。

まとめると、全体的にキャラクターの動きの切れ味が抜群で、ステージの仕掛けも少し頭を使えばさくっと解けるものになっており、とてもリッチで楽しい作品でした。
気持ち良く操作できることで爽快感を生み、豊富なアクションやステージの種類によって終始楽しくプレイできたので、普段アクションゲームをあまり触らない方にもぜひ遊んでほしい傑作です。

異なるジャンルのアクションがまるっと楽しめ、多彩なステージ構成で冒険がよりわくわくするものに!

次に多彩なアクション要素が楽しめる点について。
本作の3Dアクションゲームがベースになっていますが、愛を探す旅の道中にプレイできるものはそれだけではなりません。

川下り、銃を使ったシューティング、2D対戦格闘、海賊船や飛行機の操作など、ありとあらゆるアクションが詰め込まれています。
(個人的に『ディアブロ』のような見下ろし型のアクションRPGステージまであるのにはビックリしましたw)
次に何が起こるのか、どんなアクションをするのかまったく予想がつかないままストーリーが進んでいくので、プレイヤーはわくわくしながら次の挑戦に進めるはずです。

くわえて、ステージ構成にもバリエーションがあります。
3Dアクションゲームというと、ステージを奥や横に進んでいくというイメージがあるとおもいます。
本作ではほかにも、自分の好きな順番でクリアしていけるようなエリアがあったり、2D横スクロールみたいな平面のステージが登場したり、レースのように一気に進むシーンなど、いろいろなステージが登場します。
特にオープンワールドのように広めのエリアでは、探索要素に重きが置かれており、迷子にならないけれど自由に歩き回れるのは冒険のメリハリになっていました。

また、モグラ叩き・綱引き・レースといった対戦型のミニゲームも各ステージに用意されています。
さくっとプレイできるものではありますが、協力を主体とした本編とは異なり、白熱の対戦バトルが楽しめるのでメリハリになっていました。

美しいグラフィックで描かれる、協力プレイが活かされた温かいストーリーと癖の強いキャラクター!

私はPS5版をプレイしたのですが、グラフィックがとても美しいことも印象的でした。
冒険の舞台は、家の物置小屋や子ども部屋だけでなく、リスがハチと交戦中の木や2人の思い出の詰まった雪山など全7チャプター。
それぞれのチャプター内でもバリエーションが豊富にあり、クリアまでは15時間ぐらいとかなりしっかり遊べます。
(たとえば子ども部屋のチャプターでは、宇宙を舞台にしたステージや恐竜に乗るステージなど、多様なシチュエーションが楽しめます!)

個人的には、レールを移動したり乗り物に乗ったりするシーンがあるのですが、ディズニーランドみたいなテーマパーク感があり、とにかくテンションが上がりました!
ライドタイプのアトラクションに搭乗して、左右にあるキャラクターや世界をキョロキョロ眺める体験がゲームでできるなんて、めちゃくちゃハッピーですよね!

グラフィックといえば、本作には結構リアルな虫が登場するステージがあります。
わりとボリュームが多く、動きも細かく描写されているので、苦手な方は注意してください。

最後に、両親が仲直りのために冒険するというストーリーもわかりやすくて良かったです。
当初は喧嘩ばかりしている2人ですが、すれ違いから大失敗をしたり、昔の幸せだった頃の思い出を回想したり。
そして、それぞれが抱えている思いを話すことで距離が縮まったりといったドラマが描かれます。
展開に驚きはないものの、起承転結がちゃんとあるので旅の途中も楽しく、クリア後の達成感や満足感もしっかりありました。

そして忘れてはならないのが、癖の強いキャラクターたちですw
主人公カップルも十分に主張が激しいタイプですが、2人を導く愛の伝道師のDr.ハキムはさらに癖が強いです。
本に手足が生えた見た目のインパクトにくわえ、うさんくさい口調も怪しさ全開ですが、なんかちょっと良いことを言ったりするので憎めなかったり。
道中で出会うキャラクターも印象的で、鬼軍曹みたいに厳しいリス、気弱で可愛いゾウのぬいぐるみ、怒りに燃える掃除機など、一度出会ったら忘れられない存在ばかりです。

2人協力プレイらしさのある「愛を取り戻す」というロマンチックなストーリーは、彼らのキャラクター性によってコミカルさとはちゃめちゃさがくわわり、より楽しい旅路へとパワーアップしています。
こうした賑やかな冒険を通じて、きっとプレイヤー同士も互いを理解し絆も深まるはず……。
ぜひ身近な人と一緒にプレイしてほしい作品です!

さいごに

アクションゲームのおもしろさを限界までがっつり詰め込んだ、最高にリッチで楽しい作品でした!
2人協力プレイ専用というハードルの高さはありますが、多彩なステージ構成やアクションの豊富さを味わえるゲームは本作以上にありません。
両親の愛を取り戻すという物語もキレイにまとまっているので、多くの方に遊んでほしい傑作です!

ABOUT ME
たこ
積みゲーマーです! ジャンルはRPG・アドベンチャー・パズルが好きですが、とりあえず気になったものは全部やる!! 読みやすくて前向きなレビューになるように心がけています! 連絡先▷info@tsumige.net