『inbento』ってどんなゲーム?
・猫の親子になり、マス目状のお弁当の具を入れ替えるパズルゲーム
・ルールは複雑にならないけどしっかり考えさせる作りで、自然に頭を使えるのが楽しい!
・可愛らしいグラフィック、音楽も気持ち良くプレイできる!
・親子の成長を描いたナラティブなストーリーに心がぽかぽか!
ゲームレビュー
本作は、猫の親子になりお弁当を作るパズルゲームです。
ルールは簡単で、画面下に表示されるピースをすべて使い、お弁当の中身をお手本と同じ形に組み替えていきます。
可愛らしいグラフィックと、猫の親子を描いたストーリーも見どころ。
なお、ニンテンドースイッチの携帯モードならタッチパネルで画面をタップして操作できるため、直感的に遊べてスムーズでした。
複雑にならないのになぜか難しい!自然に頭を使える楽しいパズル
シンプルなルールのパズルゲームですが、終盤までほどよい難しさが継続するとても遊びやすい作品でした。
まず、お弁当は大体3×3の9マスで構成されており、画面下に表示されるピースをすべて使ってお手本と同じ形に組み替えていきます。
(序盤はマス目が少ないチュートリアルお弁当、終盤には3×4のお弁当も出てきます)
最初はお弁当の具ピースのみなので、回転させたり、入れる順番を工夫することでクリアできます。
しかし徐々に難しくなり、具ではなく移動するアクションのみのピース、選択した具をストックできるピース、具を複製できるピースなど、マス目に配置されている具を動かすピースが登場。
ただ、新しいアクションが追加されたときは難易度が下がり、少しずつ異なる使い方を学習させるような難易度の作り方なので、親切さを感じる設計でした。
プレイしていて不思議だったのが、なぜか難しくなっていくこと。
マス目が細かくなるわけでもない、ピースの増加で手数が増えることもない、ひとつに複数の効果がつくような複雑なピースになることもありません。
「ルールは簡単なのになぜかできない」というお弁当が出てくるのです。
ゆえに、仕組みは分かっているから挑戦しやすく、でもなかなかお手本と同じにならないので何度も失敗するというトライ&エラーを繰り返し、自然に頭を使うサイクルが作られていく感じがしました。
プレイヤーの頭を混乱させるのではなく、考えやすいように作られているため、パズルゲームが好きな方はとても心地良くプレイできるとおもいます。
ちなみに、ヒント機能はなし。
めちゃくちゃ悩んだりもしたものの、いざ解けてみるとアクション自体はピースの数分しかなくあっさりしているので、「こんなのできん!」と文句を言いたくなるお弁当はひとつもありませんでした。
親子の成長を描いたストーリーにほっこり。ボリュームもちょうどよい!
セリフではなく、写真を通じてナラティブに語られる猫の親子のストーリーも最高でした。
赤ちゃん時代からだんだんと成長していき、心温まるエンディングに……!
プレイしていると、「可愛い子どものためにがんばってお弁当を作るぞ!」という気持ちにさせてくれます。
私も学生時代、ずっとお弁当を作ってもらっていたので、子ども猫が大きくなっていく姿になんだかじーんとしてしまいました。
そうそう、お弁当の具について、なんだか分からないものもが多々ありましたw
お米・卵焼き・ピーマンの炒めものあたりは分かるのですが、サーモンやレモンなどちょっと謎な具も。
お弁当というよりお寿司っぽい感じがしました。
(そういえば、お弁当の中身も心なしか徐々に大人っぽいメニューになっていたような……?)
ただ、カラフルな方がパズルとしては華やかでプレイしていて楽しいので、特にネガティブな要素ではありませんでした。
問題は14ステージで全127問(隠し問題がひとつあります)。
ボリュームとしてはちょうど良く、各ステージの終わりに親子のストーリーが入るので、それに期待しながら進められました。
また、パズルゲームでは地味に重要な音楽はステージごとに変化。
リラックスできる可愛らしいサウンドなので、全ステージで音を出しながらプレイしました。
おわりに
ミニマルなゲームデザインですがしっかり悩めて、心温まるストーリーも楽しめる良作パズルゲームでした!
難しくしすぎず、でもちゃんと考えられるので、解いたときの達成感もあり。
何よりプレイしながら成長していく子ども猫が可愛らしく、クリアまでモチベーション高く楽しめました。