レビュー

WATCH DOGS [PS4] 評価・レビュー


『WATCH DOGS』ってどんなゲーム?

・近未来を舞台にしたオープンワールドアクションアドベンチャー!イタズラ心をくすぐるハッキングシステムが魅力。
・ある程度ルートは制限されているけれど、それでも楽しい潜入・ステルスアクション!
・群像劇っぽい復讐をテーマにした見応えのある硬派なメインストーリー!オープンワールドもめちゃくちゃキレイで徘徊が捗ります。

公式サイト

ゲームレビュー

本作は、ctOSというシステムに管理され、便利屋やらハッカー集団やら人身売買クラブやらがはびこる近未来シカゴが舞台のオープンワールドアクションアドベンチャーゲームです。
開発は、『アサシン クリード』シリーズでおなじみのUBIソフトさん。
主人公は、スマートフォンを使ってctOSにハッキングを仕掛け、市民の情報の閲覧、通信妨害、盗聴、防犯カメラの操作、信号機や橋を操作して敵の追跡を逃れるといったさまざまなデバイスを操作しながら、姪を殺した犯人を探すという物語です。

なお、開放的なサンフランシスコの街を舞台にした続編『WATCH DOGS 2』のプレイレポはこちらです。

WATCH DOGS 2 [PS4] 評価・レビュー 『WATCH DOGS 2』ってどんなゲーム? ・開放的な街サンフランシスコを舞台にした、オープンワールドアクションアドベンチ...

復讐をテーマにしたメインストーリーは、群像劇のような重厚感あり

ゲームのボリュームは、サブイベントを大体クリアして40時間前後。
ただ、基本的には「武装した敵のアジトに潜入→隠れながら情報を盗むorボコボコにする→逃走&カーチェイス」の繰り返しなので、ややマンネリ感がありました。
自由度も低めで、護衛やキャラクターをエスコートしたりする場面はあるものの、大方決められたルートで進んでいきます。
そのため、自分の好きなスタイルで潜入や調査、バトルができるとされていたゆえ、ちょっと物足りないと感じました。

メインストーリーは復讐をテーマにしているので重め。
また、複数の人の思惑が交差する群像劇のような形で語られるため、映画やドラマのような見応えがありました。
気になったのは、冒頭から説明もなく専門用語が連発されること。
どんな組織が存在していて、それぞれがどのように絡んでいるのか関係性を理解するまでにだいぶ時間がかかりました。
これからプレイされる方は、公式サイトなどで予習してからプレイされると、序盤からスムーズに物語に入っていけるとおもいます。

ルートは決まっていても楽しい、ハッキングを使った潜入アクション!

先述のとおり、本作はある程度ルートが決まった潜入を繰り返しますが、それでもおもしろいのがポイントです。
まず、ハッキングそのものがとても楽しい!
プレイヤーが行えるハッキング行為は、市民の情報の閲覧、通信妨害、防犯カメラの操作、信号機や橋を操作して敵の追跡を逃れなど。

たとえば、快適に危険地域を捜査できるように、入る前に監視カメラをハッキング。
車のアラートや水道管を破裂させて敵を特定の場所に集め、配電盤を爆破して敵の数を減らしたり、ルアーで敵を引きつけて設置しておいたセンサー爆弾で倒したりと、潜入や追跡にかぎらずバトルアクションにもハッキングが用いられています。
感覚としては、後ろから「わっ!」と驚かせてるようなイタズラ心をくすぐられるシステムでした。
人に知られず、こっそりいろんなものを操作してトラップを仕掛けたりするのは、本当に快感です。

ステルスアクションに関しては、指定すれば遮蔽物に自動で隠れてくれるので見つかりにくくなっていました。
そのため、普段あまりこのジャンルを遊ばないユーザーでも、スムーズに隠れて移動できるとおもいます。
ただ、音を出したりしてもあまり敵が寄ってきてくれないので、ある程度機械的に反応してくれるとより工夫のしがいがあるかなと。

密度が高く作られたオープンワールド。サブイベントのバリエーションは少ないけれどミニゲームは豊富!

フィールドはシカゴ近郊だけなので、直近にプレイした大海原が舞台の『アサシン クリード 4』と比べると狭め。
ただ、街で生活するすべての人をスキャンできるので膨大な数のバックストーリーが存在していたり、サブイベントや本編とは異なるゲーム性を持ったミニゲームが多数配置されているので密度は高い作品でした。
グラフィックも美しく、都心のビル群から郊外の森まで、多彩なロケーションが楽しめることもオープンワールドとして完成度の高さを感じられる点です。

また、せっかくいろいろなモノをハッキングできるので、サブイベントにはもう少しバリエーションが欲しかったです。
「人身売買・使い捨て携帯・行方不明者・武器取引」は、基本的に調査して捜索なので、その場所に行くだけの簡単なイベント。
これと似たような調査系のイベントとして、観光スポットをチェックする「シティホットスポット」や「プライバシー侵害」などもあるため、基本的に移動ばかりしていた印象です。
また、カーチェイス関連のサブイベントも多く、私のように通常の道を走ることもままならないペーパードライバープレイヤーの方は苦戦するかもしれません。
個人的には、防犯カメラを使い、建物をまたがるように描かれたQRコードを探すサブイベントが大好きでした。

ミニゲームはポーカーやチェスといった定番のテーブルゲームから、エイリアンを倒すシューティングゲーム、ジャンプアクションゲーム、クモロボットで暴れまくる無双ゲームなど、いろんなものが用意されておりかなり力が入っている感じでした。

さいごに

ステルスアクションゲームとして荒削りな部分はあちこちありましたが、終始楽しくプレイできた本作。
アサクリやMGSシリーズがお好きな方には、さっくり楽しめる1本としてオススメです。
まだまだ改善しておもしろくできる点は多いとおもうので、ぜひシリーズ化してほしい!

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たこ
積みゲーマーです! ジャンルはRPG・アドベンチャー・パズルが好きですが、とりあえず気になったものは全部やる!! 読みやすくて前向きなレビューになるように心がけています! 連絡先▷info@tsumige.net