レビュー

NG [Vita] 評価・レビュー

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さくっとレビュー


和製ホラーの持つ、日常が徐々に怪異に侵食されていく怖さを味わえるアドベンチャーゲームです。
恐怖を演出する雰囲気作りは素晴らしく、特に背景グラフィックからは、都市伝説の生み出した闇がじわじわ迫ってくるような怖さを感じられました。
ただ、ストーリー展開はメリハリが弱く、無駄なエリア移動による中だるみ感もありました。
前作『死印』と比べると完成度は高く、和製ホラーテイストが好きな方は楽しめるとおもいます。
ちなみに、グロデスクな視覚描写はわりとあるので、苦手な方は注意されてください。

ゲームレビュー

心霊ホラーシリーズ第1弾『死印』に続く作品で、同じく都市伝説をテーマにしたアドベンチャーゲームです。
時系列としては続編になりますが、明確なつながりはありませんので、本作からプレイしてもしっかり楽しめますよ。

●Vita『死印』のレビューはこちら

家に届けられた黒いハガキをキッカケに、姪が行方不明になり、謎の少女に死の呪いをかけられるという物語。
和製ホラーらしい非日常が侵食してくるような怖さが楽しめる作品で、恐ろしい怪異たちと対決していきます。
今回の主人公は、アンダーグラウンドマッチという賭け試合でめちゃくちゃ強い高校生で、お友だちは組長の息子というなかなかアグレッシブなパーティ編成となっています。
(ただ、こうしたアウトローな感じは設定だけで、ストーリー上ではあまり生かされていませんでしたw)

なお、本作はPS4/Vita版が発売されていますが、本記事ではVita版のプレイレポをお届けします。

日常のすぐ隣に潜む闇の怖さを、じわじわ感じられる画作り

さて、一番気になるであろう「怖さ」についてですが、和製ホラーの持つ雰囲気の怖さを味わえる作品でした。
特に背景のクオリティが高く、公園や古いお屋敷といった定番の心霊スポットから、住宅街や高層ビルのオフィスといった珍しいシチュエーションなどが用意されています。
そのため、木々の隙間、柱の影、フロアの隅などちょっとした闇の部分に「なにか潜んでいるのでは……」という怖さを掻き立てられました。

むしろ、何よりお伝えしたいのは、主人公の自宅であるボロアパートがめちゃくちゃ怖いこと!
所謂、築30年ぐらいの昭和風ボロアパートなのですが、狭いくせにあちこちに怪異がひそめる空気感があり、しかも一人暮らしなので毎回ビビりながら帰宅すること間違いなしです。

じわじわ浸透してくるような怖さがメインではありますが、調査中には突然起きるビックリさせるタイプの恐怖演出も用意されています
こちらはプレイヤーの好みに合わせて、増やしたり減らしたりと3つのモードから選択可能。
ホラーが苦手な私はデフォルトにしましたが、あまり驚かなかったので、怖いのが好きな方は、増やすか暗い部屋でプレイするのがおすすめです。

ストーリーは中だるみ感あり。グロ表現はあるので注意!

物語は全6章、エンディングはキャラクターの生死によって分岐します。
ただ、大筋は同じで変化は少なく、周回プレイに際しての引き継ぎもないため、心の赴くままにプレイして良いと思います。
一応やりこみ要素として、Dカードと呼ばれる隠しアイテムを探すというものがあり、こちらは前作ファンに向けたおまけコンテンツでしたね。

さて、肝心のストーリーですが、行方不明になった姪を探しながら主人公自身にかけられた呪いを解くという本筋の進行が遅く、浸透する恐怖を感じさせる画作りに対して物足りない感じでした。
特に、同じエリアを行ったり来たりするシナリオが続いてマンネリになったり、かと思いきや中盤以降の展開は駆け足だったりとバランスの悪さもイマイチ感につながっていたかなと。

それから、本作にはダイレクトなグロ表現がそこそこあります。
文字だけでなく映像でがっつり見えてしまうので、苦手な方は要注意。
ちなみに私は、主人公にかかった呪いで無数の口が体に現れるというのがビジュアル的にかなりきつく、こうやって文字に書いているだけでも思い出して悪寒が走りますw

テンポはゆったりめだが、サバイバルエスケープはおもしろい!

ゲームの流れは、会話をしながら気になる場所をタップして調査をしていくポイント&クリックのアドベンチャーゲームです。
前述のとおり、何度も往復させられるので徐々に怖さは薄れていきますが、闇を探索するのはドキドキしました。

そして、特殊なモードがいくつか実装されています。
イマイチだったのは、表情を変化させ好感度が増減する「ジャッジシステム」。
選択による変化が弱く、無難なものばかりを選びがちでした。
一方、怪異と対峙して生き残る方法を模索する「サバイバルエスケープ」はおもしろかったです。
正解の選択が複数あるため、しっかり怪異の特性を理解しておかないと良い結末にたどり着けず、歯ごたえを感じられました。

システム面では、文字表示速度が変えられないこと、モード発動時の演出がややもったりしていることなど、ゲーム全体のテンポの悪さは感じられました。
ただ、そこまでテキパキ進める必要のないゲームなので、大きな影響はないかとおもいます。

さいごに

ストーリーに物足りなさはあるものの、怖さを演出する雰囲気作りは素晴らしかった本作。
前作『死印』に比べると、シナリオ・演出・グラフィックなど全体的にブラッシュアップがされているので、和製ホラーが好きな人は楽しめるとおもいます。

ちなみに、次回作は『シビトマギレ(仮)』で、現在CAMPFIREでクラウドファンディングが行われておりますので、気になる方はぜひ。
発売は、2021年夏予定です。

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たこ
積みゲーマーです! ジャンルはRPG・アドベンチャー・乙女ゲーが好きですが、とりあえず気になったものは全部やる!! 読みやすくて前向きなレビューになるように心がけています! 連絡先▷info@tsumige.net