『GRIS』ってどんなゲーム？
・アートが圧倒的に美しい2Dアクションアドベンチャーゲーム
・ジャンプを軸に少しづつできることが増えていき、アクションゲームとしてもおもしろい！
・ほどよく頭を使うパズルは、スムーズにクリアできて快適
・物語をよりドラマチックに見せる音楽と、世界観への没入感を高めるSEも素晴らしい！
ゲームレビュー
本作は声をなくし、深い悲しみに囚われ少女の喪失と再生を描いた2Dアクションアドベンチャーゲームです。
圧倒的に美しい色鮮やかなアートワークと、ドラマチックな楽曲で描かれる繊細な世界を旅する物語。
パズル要素のあるゲームですが、ゲームオーバーはないので自分のペースで進められます。
なお、PS4/Switch/Xbox版がリリースされています。
2Dアクションゲームとしてしっかり楽しめる！高低差・遠近を使った演出も必見
本作のアートや幻想的な雰囲気がめちゃくちゃ良いのは、ひと目見れば伝わるとおもいます。
そのため、今回はゲームとしてどうなのかという点に絞ってお話していきます。
まずゲーム性についてですが、ジャンプをメインにした2Dアクションアドベンチャーゲームとしてもしっかり楽しめました！
クリア時間は4時間ぐらい。
探索要素が結構あったので、全部やるとあと数時間はがっつり遊べるとおもいます。
基本的な操作は移動とジャンプのみ。
中盤以降はマントを石のような重りに変形したり、滑空・潜水などのアクションが追加され、動きにバリエーションが増えます。
ただ、操作としてはむずかしくないですし何をやっても死なないので、2段ジャンプができればクリアできるぐらいの難易度をイメージしていただければよいかなとｗ
では何がおもしろかったのかというと、まずは各エリアに設けられたパズルのような仕掛けが、ほどよく頭を捻りながら解けるレベルであったことです。
パズル要素のあるアクションゲームは、シビアなタイミングが要求されることも多々あるとおもいますが、本作ではほぼありません。
周りを観察し、自分が使えるようになったアクションと組み合わせれば突破できるようにデザインされおり、考えながらも詰まらず、気持ちよく進めていける仕掛けになっていました。
なお、仕掛け自体はスイッチや重力反転などオーソドックスでしたが、洗練されたアートワークと合わせて新鮮味がありました。
また、通常の2Dアクションゲームに比べてステージの高低差が強く、移動中に視点が大きく引いたり、キャラクターに寄ったりする演出も良い点でした。
これにより、探索する場所がとても広大に感じられ、ほぼ1本道でありながら大冒険をしている気持ちになれます。
特に引きで見せる場所では、突如目の前に広がる壮大な雰囲気の建築物や自然に圧倒されることでしょう。
映画のようにドラマチックなBGMと心地よい効果音
これだけアートが素晴らしいとそこに目がいきがちですが、個人的にはサウンドがめちゃくちゃ良かったです！
音楽には静かな力強さがあり、2Dアクションゲームでありながら映画のようなドラマチックさを演出していました。
また、本作はテキストによるストーリーの説明はないのですが、音楽は物語を想起させるような雰囲気があるため、徐々に変化する少女とシンクロするようにプレイヤーの感情を盛り上げてくれます。
ぜひヘッドフォンをして没入しながらプレイしてほしいですね！
あと、雨や水の表現も独特で、流れや跳ね方の少し粘度がある柔らかな感じに、思わず触りたくなりました。
少女は赤い砂漠・緑の森・青の洞窟などさまざまな場所を訪れるのですが、アートと合わせて音がそれぞれのシーンにマッチしており、新しいエリアへの期待感にもつながっていたとおもいます。
私はとにかく水中や雨が降っている場所の効果音が気持ち良くて、癒やされまくりましたｗ
まとめ
美しく洗練された幻想的な世界観と、しっかり楽しめる探索パズルアクションが融合した作品でした。
アートに惹かれた方はもちろん、『風ノ旅ビト』や『Flowery』といった雰囲気を楽しむゲームが好きな人にはとてもおすすめです！
