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HADES [PS5] 評価・レビュー

『HADES』ってどんなゲーム?

・冥界の王子が地上への脱出を図るローグライクアクションRPG
・死んでもリソースが全部なくならない、カジュアルなローグライクで遊びやすい!
・周回プレイで確実に強くなれるし、メインストーリーも進むので死にたくなる作り!
・ランダムで獲得する能力によって、立ち回りにバリエーションが生まれるバトルアクション!
・とにかく周回するのが楽しい中毒性の高い傑作!一生遊べるよ!

公式サイト

ゲームレビュー

本作は、冥界の王子がオリュンポスの神々の助けを借り、地上への脱出を図るローグライクアクションRPGです。
不死身の主人公「ザクレウス」は、冥界の王であり父の「ハデス」に背き、死者の国から脱するために挑戦を繰り返すというストーリー。
そして、神々や冥界の住人たちと交流を続けていくうちに、彼の出生にまつわる秘密が明らかになっていきます。

『HADES』はローグライクなので、脱出に失敗すると一定のリソース以外は失ってしまいます。
そのため、異なる神の助力を得ながら少しずつ強くなりながら、プレイするたびに形を変える冥界を探索していきましょう。
なお、本作はPS5/PS4/Xbox/ニンテンドースイッチなどで発売されています。

ローグライクが苦手なプレイヤーでも楽しめる!

私はイマイチ慎重さに欠けるプレイヤーなので、自分の不注意によってありとあらゆるものがパァになってしまうローグライクが苦手です。
さらに、ラスボス戦でもラストエリクサーをケチって使わない性格ゆえ、死んだらリソースがリセットされちゃうのももったいない気がして、同ジャンルのゲームをあまりプレイしてきませんでした。

しかし、本作はめちゃくちゃおもしろかったです!
あまりに楽しくて、放っておくと一生プレイし続けてしまうため、先日パッケージを棚に封印するぐらい繰り返し遊べる傑作アクションゲームでした。
そこで今回は細かなゲーム性については端折り、ローグライクが苦手なプレイヤーがどうして『HADES』にハマれたのかをお伝えしていきます。

死んでも確実に少しずつ強くなれる、カジュアルなローグライク!

まず一番のポイントは、リソースが全部はなくならないという点です。
なくならないとはいっても、脱出の道中に増えたHPや神々からもらった「功徳」という能力は全部リセットされます。
しかし、復活回数や与えるダメージを増やしたり、貴重な回復手段や初期HPを増加させるために使う育成リソースは保持したままなのです。

そのため、いくら死のうとも少しずつ育成は進捗するので、私のように最初のボスだけで何十回も死ぬ亀の歩みであっても確実に主人公は強くなっていきます。
このあたりはローグライクが好きなプレイヤーにとって、少しぬるいなと感じられるかもしれません。
ただ、調子に乗って殴りすぎてうっかり死ぬことの多い私のような脳筋プレイヤーには、むしろ気軽に死ねるので良いシステムでした。

また、獲得したリソースを使って強化できる要素が限られているため、何から強くするか迷子にならないのも良いなと感じました。
たとえば、新しい武器を試してみたいなら開放するための素材、ダンジョン内や館の設備を変えたいならそのための素材など、基本的にひとつのリソースが複数の育成に関わらない仕組みになっています。
さらに序盤は育成できるものが限られているため、何を優先すべきかわかりやすく、「まずは主人公の能力を強くしてそれから武器開放して……」と目標を立てられるのです。
ゆえにダンジョンに挑戦する際、プレイヤー自身がどのリソースを集めるかといった目的を持ちやすく、お目当てを獲得して死んで少しずつ育てていく、というサイクルを構築しやすい点も遊びやすさにつながっていたとおもいます。

周回によってストーリーが進行するため、死ぬことがモチベーションになる!

そして、ローグライクでは必須となる周回プレイを、育成やダンジョンを複雑にしない形で楽しくさせていたのも本作の特徴です。
同ジャンルでは、ランダム生成ダンジョンによりマップや敵に差異を生み、毎回違う冒険の体感を与えることで周回のマンネリを軽減しています。
一方、『HADES』ではマップの種類が少ないためランダム性が弱く、登場する敵の種類も多くありません。

それではどうやってマンネリを感じないようにしていたのかというと、次の2つが挙げられます。
ひとつは、周回を繰り返すことでメインストーリーが進行し、キャラクターとの関係性に変化があること。
そして、ダンジョン内で獲得できる功徳によって、バトルアクションにバリエーションが生まれることです。

まず、メインストーリーの進行について。
本作では、死んで館に戻ってくると物語が進行します。
序盤はただ脱出を目的としていた主人公ですが、あることから自身の出生にまつわる秘密について追っていく流れに……。
個人的な願望だった冥界脱出の目的が徐々に変化していくというストーリーです。

『HADES』はこうしたストーリーや個性的なキャラクターとの交流がおもしろいのはもちろんなのですが、前段でお伝えした「死んでも少しずつ強くなれる」要素に加えて「死んだら少しずつ話が進む」仕組みになっています。
つまり、ダンジョン探索から帰ってこないとストーリーが進まないのです。
そのため、よりカジュアルに死にやすく、「話が気になるし主人公も強くなるからダンジョンに潜って死んでこよう」と、むしろ死ぬことがモチベーションにつながっていると感じました。
また、大体長くても30分ぐらいで1周終わるという短いプレイサイクルも、テンポの良いストーリー進行につながっていました。

獲得した功徳や武器によって、周回ごとに違った戦い方ができるバトル!

もうひとつの周回を楽しくさせる要素が、バトルアクションの変化です。
本作では、ダンジョン内にある神シンボルの描かれた部屋をクリアすると、オリュンポスの神々から「功徳」という能力を授かります。
功徳を手に入れると、通常攻撃やダッシュ移動に追加ダメージが付与されたり、デバフやリフレクトといった効果を獲得。
どの神さまが来るかはある程度ランダムではありますが、獲得した功徳の組み合わせによって戦いやすさが変化するので、挑戦ごとにバリエーションを生んでいました。

また『HADES』には、「剣・槍・盾・弓・双拳・電磁砲」という6種の武器が登場します。
それぞれ異なる立ち回りが求められるのですが、さらにダンジョン内で「ダイダロスの槌」というアイテムを獲得すると攻撃方法が変化します。
たとえば、剣が範囲攻撃になったり、弓なのに近接向きになったり、電磁砲が連射速度が上がったり。
ダイダロスの槌による攻撃アクションの変化は死んだらリセットされてしまいますが、自分のバトルスタイルに上手くハマるとまた同じ強化を使ってみたくなりますし、新しいものに挑戦する楽しみもあります。
さらに功徳によってとにかく走り回るのが強くなったり、魔弾中心に遠距離から攻撃するのが強くなったりと無数のパターンが作られることに。

そのため、似たようなマップで同じ敵と戦っていても倒しやすさに違いが出てくるため、自分が好きな功徳と武器の組み合わせを考える楽しさが作られていたとおもいます。
個人的には、選択した功徳によって雷が落ちたり、波が発生したり、紫色のモヤモヤが出たりといったエフェクトの変化が大きいので、見た目にも違いがある点も楽しかったです。

そうそう、バトルアクションの難易度についてですが、序盤はやや難しかったです。
回復手段が少ないため回避が重要になっており、ヒット&アウェイの戦い方が身についているプレイヤーなら遊びやすいかなと。
ただ、功徳を獲得していくことで通常攻撃やダッシュ移動などに追加でダメージを与える手段が追加されていくため、序盤こそ苦戦はしましたが、だんだんと爽快感が強くなっていく感じがありました。
結果的に敵を倒していくのが気持ちよく、バトルそのものが楽しくてプレイの継続につながっていたかなと。

ちなみに、被ダメージを軽減する「ゴッドモード」もあり、報酬などに影響はないのでアクションが苦手なプレイヤーはオンにしてプレイするのをおすすめします。
(私は終始オンにしており、先日ついに周回するごとに増えていく被ダメージ軽減量がカンストしました!死にすぎ!)

おわりに

ローグライクが苦手なプレイヤーにも遊びやすい、カジュアルで周回プレイが楽しい傑作アクションゲームでした!
バトルアクションも爽快で、色彩豊かなダンジョンや個性の強いキャラクターたちも魅力的と全方位死角なし。
神さまたちと仲良くなったり、攻略難易度を上げるなどやりこみ要素もたくさんあり、一生プレイできる中毒性が詰まった最高のゲームなので、ぜひ遊んでみてくださいね!

created by Rinker
テイクツー・インタラクティブ・ジャパン

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たこ
積みゲーマーです! ジャンルはRPG・アドベンチャー・パズルが好きですが、とりあえず気になったものは全部やる!! 読みやすくて前向きなレビューになるように心がけています! 連絡先▷info@tsumige.net